単価は死守したいけれど

この記事は、2010/02/10にポストしたものの再掲です。

翻訳事務所としては、できるだけ翻訳者に安定して仕事を提供したいものです。安定して仕事を出すことが信頼感につながり、いい仕事を生み出すと思うからです。ところが、受注は常に変動します。なかなか安定した量は確保できません。

受注量を増やすには、見積り金額を下げるのが即効性のある対策です。どのクライアントも「安くて高品質、納期の守れる」(つまり「安い、うまい、早い」)翻訳を探しているわけですから(そして高品質と納期厳守は言うまでもない前提ですから)、見積り金額をグッと下げればほぼ確実に発注につながるわけです。

しかし、無理なダンピングをすると自分自身の首を締めます。特に単価を下げるのは禁物。なぜなら、同じクライアントに対していったん下げた単価は、合理的な説明なしに再び上げることが非常に難しいからです。「前にこの単価でできていたのだから」とクレームをつけてくれるのならまだしも、根拠もなく単価が変動するような見積書は常識的には即ゴミ箱行きで、二度とチャンスは巡ってこなくなるでしょう。

それでも、「今回の案件は欲しいなあ」と思うことがときにあります。そんなときは、何か口実を見つけて値引きをします。現在は円高還元キャンペーン値引き中ですし、ボリュームディスカウントやパッケージプランの提案など、案件ごとに工夫して値引きの根拠にします。できるだけ「今回は特別」ということが理解できるような見積書にするよう心がけて、以後の発注に差し障らないようにするのですが、気を遣います。

そんな気を遣う見積書がいくつか続きました。さて、発注はかかるでしょうか。ぜひ欲しい案件ばかりなんですが。

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